【初めてのお遍路 体験記】1日目 1番札所・霊山寺

初めてのお遍路の日を迎えました。最初に訪れたのは、「発願(ほつがん)の寺」霊山寺です。

霊山寺の駐車場に到着後、外国人お遍路さんに声をかけられ…

午前10時前。霊山寺の総合案内所からほど近い駐車スペースに車を停め、参拝の前にトイレを済ませておこうと車から降りると、ある外国人の男性から声をかけられました。

外国人の男性
「Can you speak English?(英語を話せますか?)」

私の英語は日本の中学生レベル。こと会話となると、まったく自信はありません。でも、これも何かのご縁です。あっさり立ち去ることなく勇気を出して、こう答えました。


「A little.(少しなら)」

その後の彼の言葉から、「ohenro(お遍路)」「equipment(装具、用品)」「shop(店)」という単語を聞き取ることができました。どうやら、お遍路用品を購入できるお店を探しているようです。私は、目の前にある総合案内所を指さしながら、自信満々に答えました。


「Here!(ここだよ!)」

彼を含め、3人いた外国人お遍路さん達はみんな大ウケ。お店の真ん前でお店の場所を尋ねていたのですから。でも外国人の方には、ここでお遍路用品が売られているのは分かりにくいかもしれません。

総合案内所の大きな看板には英語の表示もあるのですが、かなり見にくいです…。

総合案内所の看板 英語表記はあるが見にくい

外国人お遍路さん達のお役に立てた(?)あと門前一番街に行き、前に下見をしたときに見つけた経本を購入しました。揃えようと思っていたお遍路用品が全て手に入ったところで、霊山寺の境内へと向かったのです。

初めての参拝

仁王門の前で合掌して一礼。門をくぐると、左手すぐに手水場(ちょうずば)があります。左手→右手→口→柄杓の柄の順に清めてから、鐘をつきます。

鐘をつくことには、ご本尊やお大師様への挨拶の意味があるそうですね。「初めてお参りに来ました。よろしくお願いします。」と心の中でつぶやきながら、やさしく1回鐘をつきました。

お参りした後に鐘をつくのは縁起が悪いそうで、順序に注意ですね。

お参りは、まず本堂から。霊山寺の本堂は、境内の最も奥にあります。最初にロウソク1本に火をつけ、奥の上段に立てます。次に線香3本に火をつけ、今度は真ん中に立てます。

霊山寺の本堂
霊山寺の本堂
ロウソク(奥から)や線香(真ん中から)を立てる位置は、後から来るお遍路さんの妨げにならないよう配慮が必要ですね。

前日に準備した納札と写経をお納めし、本堂の中へ。天井には、大きな龍の絵が幻想的な明かりに照らされ、圧巻です。

霊山寺本堂にある龍の天井絵

お賽銭を静かにあげ、他の参拝者の邪魔にならないよう、端によってから読経です。数珠を左手に掛け、さっき買ったばかりの経本を広げて、「さあ、読むぞ!」と気合十分。…だったのですが、緊張で蚊の鳴くような声に(苦笑)。なんとか仏前勤行次第をひと通り読み終えたところでホッとしたのもつかの間、ある失敗に気づいたんです。

「輪袈裟を首にかけるの、忘れてた…。」

輪袈裟はお遍路さんにとっての正装具。それを忘れるとは…。でも、懸命に読経をしている私を、ご本尊さまは温かい目で見守ってくださったと信じています。

輪袈裟を首にかけた後、鯉が泳ぐ泉水池の横を通り、弘法大師が祀られている大師堂へ。本堂のときと比べると緊張は解け、ほんの少しですがスムーズにお経を読むすることができました。慣れは大切ですね。

霊山寺の大師堂
霊山寺の大師堂

ご朱印をいただきに納経所へ

霊山寺の納経所は、本堂と総合案内所の2ヶ所にあります。この日は本堂の納経所が閉まっていたため、総合案内所へ向かいました。

まっさらの納経帳をさんや袋(カバン)から取り出し、霊山寺のページを開いてから差し出します。

「写真を撮らせていただいてもいいですか?」と尋ねると快諾していただいたので、初納経の記念に撮影。

霊山寺の納経所

初めての納経に感動する暇もないほど、慣れた手つきで書き上げていただきました。納経料300円を支払い、いただいた墨書きとご朱印、御影(ご本尊さまを刷った紙)が下の写真です。

霊山寺のご朱印
霊山寺のご朱印
霊山寺の御影
霊山寺の御影
納経帳には、となりのページに墨や朱肉がうつらないよう新聞紙をはさんでいただきました。こういった心配りは嬉しいですよね。

納経所を出て再び境内に戻り、霊山寺の見どころである不動明王や十三仏、多宝塔、縁結び観音などを拝観しました。


仁王門を出て振り返り、本堂に向かって一礼。「輪袈裟を忘れる」というミスはありましたが、なんとか初めての参拝を無事に終えることができました。

この時点で、午前11時を少し回っていました。ほぼ1時間、霊山寺に滞在したことになります。予定では1ヶ寺あたり45分と見込んでいたのですが、この調子では計画通りに巡ることはちょっとむずかしいかなぁ?

その後、お昼時の混雑を避けるために早めの昼食へと向かいました。前々から行ってみたいと思っていた、讃岐うどんのお店・丸池製麺所です。